宅建業者の免許番号は国交省の検索で確かめる。括弧の数字の意味
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家や土地を業者に直接買い取ってもらうとき、相手は宅地建物取引業者(宅建業者)です。古物の買取とは違い、見るのは公安委員会の許可ではなく、国土交通大臣か都道府県知事の免許です。
免許番号は、国土交通省の検索システムに打ち込めば、その場で照合できます。このページでは、免許の決まりを条文で確かめたうえで、不動産の買取を掲げる6社の番号を実際に引いた結果を並べます。買取価格は比べていません。
免許が要る根拠(宅地建物取引業法3条1項)
宅地建物取引業法2条2号は、宅地や建物の売買を仕事として続けて行うことを宅地建物取引業と定めています。業者が自分で買い取るのも売買なので、ここに入ります。
誰の免許を受けるかは、宅地建物取引業法3条1項が決めています。
宅地建物取引業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に事務所(本店、支店その他の政令で定めるものをいう。以下同じ。)を設置してその事業を営もうとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない。
事務所が2つ以上の都道府県にあれば国土交通大臣、1つの都道府県だけなら知事です。大臣の免許のほうが格が上という意味ではありません。事務所の置き方で決まるだけです。
免許を受けずに営むことは、宅地建物取引業法12条1項が禁じています。
第三条第一項の免許を受けない者は、宅地建物取引業を営んではならない。
違反したときの罰則は宅地建物取引業法79条です。
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。一不正の手段によつて第三条第一項の免許を受けた者二第十二条第一項の規定に違反した者三第十三条第一項の規定に違反して他人に宅地建物取引業を営ませた者四第六十五条第二項又は第四項の規定による業務の停止の命令に違反して業務を営んだ者
免許番号の読み方(3条2項・3条3項)
免許番号は「国土交通大臣(7)第5475号」のような形をしています。前半が免許をした行政庁、括弧の中が回数、後半が番号です。
有効期間は、宅地建物取引業法3条2項が定めています。
前項の免許の有効期間は、五年とする。
続けて営むには更新が要ります。宅地建物取引業法3条3項です。
前項の有効期間の満了後引き続き宅地建物取引業を営もうとする者は、免許の更新を受けなければならない。
括弧の数字については、国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」の6条関係に、大臣免許の扱いとしてこうあります。
免許証番号の( )書きには、免許証の更新の回数に1を加えた数を記入するものとする。
(1)はまだ一度も更新していない免許、(7)は6回更新した免許です。数字が大きいほど、同じ免許で長く続けてきたことになります。
(1)でも、開業したばかりとは限らない(7条1項)
大臣の免許と知事の免許は、事務所の置き方が変わると受け直します。免許換えと呼ばれる手続きで、宅地建物取引業法7条1項がこう定めています。
宅地建物取引業者が第三条第一項の免許を受けた後次の各号の一に該当して引き続き宅地建物取引業を営もうとする場合において同項の規定により国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受けたときは、その者に係る従前の国土交通大臣又は都道府県知事の免許は、その効力を失う。一国土交通大臣の免許を受けた者が一の都道府県の区域内にのみ事務所を有することとなつたとき。二都道府県知事の免許を受けた者が当該都道府県の区域内における事務所を廃止して、他の一の都道府県の区域内に事務所を設置することとなつたとき。三都道府県知事の免許を受けた者が二以上の都道府県の区域内に事務所を有することとなつたとき。
新しい免許を受けると、前の免許は効力を失います。そのため、(1)だけを見て「新しい会社」と決めることはできません。実際、下の6社のうちネクスウィルは会社の設立が2019年ですが、検索システムの最初の免許年月日は令和5年でした。この差が何によるものかは、画面からは分かりません。
国土交通省の検索システムで見られること
使うのは国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」です。宅地建物取引業者の検索画面で、免許番号の欄に行政庁(「00 国土交通大臣」か都道府県)を選び、番号の数字を入れます。会社名でも探せます。ログインは要りません。
詳細の画面に出るのは、免許証番号、免許の有効期間、最初の免許年月日、商号、代表者、主たる事務所の所在地などです。2025年4月1日の告知で、項目が増えました。
「宅地建物取引業者」について、業者概要内に従事者及び専任の宅地建物取引士の総数について追加しました。さらに、事務所毎の政令使用人氏名、専任の宅地建物取引士の人数の記載を追加しました。
ただし、載っているのは行政庁が登録した情報です。
掲載情報については、許可等行政庁が登録した情報を提供しております。個別業者の掲載情報については、許可等行政庁にお問い合わせ下さい。
更新の間隔も決まっています。
建設業者・宅建業者は月2回、マンション管理業者・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者は月1回の頻度で掲載情報の更新作業を行っておりますが、更新のタイミングによっては、実際の情報とタイムラグが生じることもありますので、予めご了承下さい。
画面の番号は「(01)第010311号」のように、0を足した桁で出ます。業者のサイトの「(1)第10311号」と同じものです。また、代表者の名前の1字が「□」で出ている業者がありました。文字が正しく出ないことがあると、検索システムの側も注意書きを置いています。
不動産を買い取る6社を引いた結果
不動産の買取を掲げる6社について、会社概要の免許番号を検索システムで引きました(2026年9月24日)。6社とも見つかりました。
| 業者(運営会社) | 検索システムの免許証番号・有効期間 | 専任の宅建士/総従事者 |
|---|---|---|
| ラクウル(ネクサスプロパティマネジメント) | 大臣(01)第010311号・2027年12月8日まで | 10人/33人 |
| 成仏不動産(マークスライフ) | 大臣(01)第010129号・2027年3月29日まで | 76人/249人 |
| 訳あり物件買取プロ(AlbaLink) | 大臣(01)第010112号・2027年3月8日まで | 73人/179人 |
| ネクスウィル | 大臣(01)第010481号・2028年8月9日まで | 38人/69人 |
| カチタス | 大臣(07)第005475号・2029年3月28日まで | 474人/967人 |
| 蔵正地所 | 東京都知事(09)第058698号・2031年5月2日まで | 1人/1人 |
食い違いが1件ありました。蔵正地所の会社案内は「東京都知事(8)58698号」でしたが、検索システムでは(09)でした。有効期間の始まりが2026年5月3日なので、この更新がサイトにまだ反映されていないのだと考えられます。番号の本体が同じなら、同じ免許の続きです。今の免許は検索システムの(09)のほうで、気になるなら業者に聞いて確かめます。
カチタスは最初の免許年月日が平成8年で、今は7回目の免許です。同じ免許を30年近く続けてきたことが、括弧の数字からも見えます。
専任の宅地建物取引士の人数(31条の3・施行規則15条の5の3)
宅建業者は、事務所ごとに専任の宅地建物取引士を置く決まりがあります。宅地建物取引業法31条の3第1項です。
宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所(以下この条及び第五十条第一項において「事務所等」という。)ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならない。
その数は、宅地建物取引業法施行規則15条の5の3が決めています。
法第三十一条の三第一項の国土交通省令で定める数は、事務所にあつては当該事務所において宅地建物取引業者の業務に従事する者の数に対する同項に規定する宅地建物取引士(同条第二項の規定によりその者とみなされる者を含む。)の数の割合が五分の一以上となる数、前条に規定する場所にあつては一以上とする。
事務所で働く人の5人に1人以上です。6社の人数は1人から474人まで開きがありますが、これは会社の大きさの違いで、多いほど良いという物差しではありません。上の表は会社全体の数なので、事務所ごとに足りているかまでは分かりません。事務所ごとの人数は、検索システムの事務所のページで見られます。
処分を受けたかは、別のサイトで見る
検索システムの詳細の画面には、処分の欄がありません。国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で、宅地建物取引業者を選んで事業者名を入れます。
本サイトで提供する行政処分等情報は、国土交通大臣、各地方整備局長、北海道開発局長及び沖縄総合事務局長並びに都道府県知事(※)が宅地建物取引業者に対して行った行政処分等を定期的にとりまとめたもので、最近5年分の行政処分等情報を公開しています。
6社の名前で引くと、どれも0件でした(2026年9月24日)。ただ、載るのは最近5年分です。0件は、5年より前に何も無かったという意味にはなりません。
業者のサイトに番号が無いとき(50条1項)
免許の標識を掲げる場所は、宅地建物取引業法50条1項が決めています。
宅地建物取引業者は、事務所等及び事務所等以外の国土交通省令で定めるその業務を行う場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
掲げる先は事務所などで、ウェブサイトではありません。宅地建物取引業法の本文を「ウェブサイト」「自動公衆送信」の語で探しても、出てきませんでした。ネットで取引する古物商がサイトに番号を出す決まり(古物営業法12条2項)とは、ここが違います。古物の許可の確かめ方は、古物商の許可番号の調べ方にまとめています。
だから、サイトで番号が見つからないことは、免許が無いことの証明になりません。言えるのは「サイトでは確かめられなかった」までです。そのときは業者に免許番号を聞いて、検索システムで引きます。
免許で分かること、分からないこと
免許は「宅地建物取引業を営んでよい」という事実です。買取価格が高いことや、対応がていねいなことを保証するものではありません。6社がどれも照合できたのも、買取を頼んでよいかの答えではなく、比べる前の入口です。
分かるのは次の3つです。
- 番号が本物で、今の有効期間の中にあるか
- 同じ免許を何回更新してきたか
- 最近5年に処分を受けていないか
価格や契約の中身は、この先で別に比べます。買取で家を売る人に付く決まりと付かない決まりは、不動産買取の注意点にまとめています。このサイトの確かめ方は運営者情報に書いています。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 14件
- 出典
- 5件(法令 2)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。
